映画:ブレイブストーリー感想

見てきました。ブレイブストーリー。初めてストーリー概要を見たときからものの見事に僕のヲタクスイッチを入れた大作です。本当にありがとうございます。


製作は、僕が冬にアギトアギト騒いでたので察しはついているでしょう。新進気鋭のスタジオ、GONZOです。前作「銀色の髪のアギト」では、発想と映像はよかったもののあまりに駆け足でした。僕は割と、新規に立ち上げたばかりの人たちを見守るのが大好きです。今回のGONZOもごたぶんに漏れず、美しい映像と魅せる画面に惹かれ、アギトのDVDを即日購入しています(笑。


で、今回のブレイブストーリーです。以下からネタばれがありますので、見る予定の人は回れ右!














でははじめます。
まず、映像…いやあ、素晴らしいです。今回もアギトのときと同じく魅せる画面は健在で、非常に美しくかっこいいです。3D技術もアニメの映像にしっくり溶け込んでいます。よくアニメで3Dを使うと、3Dの部分だけが浮いてしまうと言う不名誉な現象が起こることがよくありますが、ブレイブストーリーはそれをうまく抑えながら、3Dでないと出来ない映像を作っています。素晴らしい。


音楽、前作の「愛のメロディ」に引き続き個人的に主題歌、お気に入りです。BGMもRPG風にしながら、ゲーム的な軽い雰囲気をなくす出来になっており、よく合っています。


さあて。肝心のストーリーですが…
原作を先に読んでしまっている僕にはちょっと急な展開に見えてしまいました。ただ、前作アギトと比べて、数多いテーマを無理に詰め込もうとせず、「半身」の話や、現実世界での詳細な描写など、原作では重要な部分もあえてばっさりと捨て去っているところは好感が持てます。ある意味GONZOが、2時間映画に詰め込める限界を知ったと言うことでしょう。ただまあ…時間的に厳しいのはわかるんですが、ファイアドラゴンの腕輪をもらうシーンなど、もうちょっとやって…!と思うシーンはありました。この辺は原作を読んでバイアスがかかってしまっているのでしょう。

また、映画ではカッツは死なず、ミツルもラストで生き返ります。
この最後のミツルとその家族が生き返るシーンは非常に印象的で、映画製作者の「原作とは違う話である」と言う意気込みを感じます。

最初、ミツルとその家族が生き返ることに対する説明は付くのだろうか? と考えました。ここがしっかりしていないと上記の映画製作者の意気込みと言う言葉は出ません。以下は僕の憶測ですが…最後の女神に会うシーンで、亘は「幻界の人々を救ってください」と言います。これは原作では「常闇の鏡を打ち砕いてください」になっています。どうもここがポイントのようです。実はこの直前のシーンで、美鶴が天に召されるシーンがありますが、そこで、美鶴は妹とともに幻界の光になります。つまりこの時点で美鶴とその妹は幻界の人となっており、亘の願いである「救われる幻界の人々」の一人になっているわけです。よって、ラストで美鶴と妹が生き返るのは、偶然ではないと思われます。


これに気付いたとき、僕の中で映画・ブレイブストーリーは「自信を持ってオススメできる」作品になりました。



さあ、見に行きましょう。