原子力発電のお話

ここ最近某研究所で原子力発電が社会に受け入れられるには?」と言う議題で会議をしています。そんなこんなで今日は簡単にそのお話。僕も決して専門家ではないので詳しいところまではかけませんが。

原子力が世に受け入れられない理由として、以下の点があげられます。
1) ぶっちゃけ原爆でしょ?戦争の道具でしょう?
2) チェルノブイリの事故のように放射線がもれるのでは?
3) どんな仕組みで発電してるかわからん
4) 放射線は目に見えないから安全対策はちゃんとやってるの?
正直原子力関係者がこれらについて「誰にでもわかるように簡単に」答えを言わないからいけないわけなのですが、それは某研究所に言っていただくとして、ここでは僕なりの解釈で、簡単に答えを書こうと思います。


1) ぶっちゃけ原爆でしょ?戦争の道具でしょう?
その通りです。原子力の始まりは残念ながら戦争ですし、現在も一部の人々が戦争に利用しようとしていることは否定しません。ただ、ナイフやダイナマイトと同じように、原子力も使い方次第で有用な道具となります。要は使う人次第です。原子力に携わる人たちは「自分たちのような平和を愛する人が、正しい知識を持って使えば非常に有用な道具である」ことをもっとアピールすべきだと思います。


2) チェルノブイリの事故のように放射線がもれるのでは?
放射線濃度は原子力発電所内外で非常に厳密に測定されています。この点に関する法律も非常に厳しいので、安心して大丈夫です。また、万が一の事故が起きても、現在の原子炉は非常時には必ず停止する構造になっている(トラブルが起こった場合理論上は核反応が必ず停止する構造になっている)ので比較的安全であるといえます。
 …万が一チェルノブイリ級の事故があったとしたら…?日本列島はおしまいです。原子力発電所の隣に住んでいようと東京に住んでいようと結果は同じです。
ちなみに、テレビでよく放射能放射能と言っていますが、そもそも放射線放射能は違ったりします。それはまた次の機会に語ろうと思います。



3) どんな仕組みで発電してるかわからん
これはちゃんと説明しない側が悪いと思うので、簡単に説明します。火力発電の仕組みは皆さんご存知でしょうか?
 火力発電所では、石油やガスを燃やしてその熱でお湯を沸かし、その蒸気を機関車のようにタービン(=蒸気用に作られた風車みたいなものです)を回転させて、それを発電機につないで発電しています。
 原子力発電所ではこの「石油やガスを燃やして…」の部分を「ウランによる核反応の熱」に置き換えているだけです。お湯を沸かしてその蒸気でタービンを回すくだりはまったく変わりありません。原子力発電所というと、何か特殊なことをやっているように見えますが実は熱を使って発電する仕組みは火力とまったく変わらなかったりします。ホラ、なんとなくわかってきたでしょ?
 ちなみに、核反応ってナニよ?っていう疑問もあると思います。これは詳しく説明すると難しいのですが、簡単に言うと「物質をそのまま熱に変換すること」です。ん?どうやって?

…それはまたの機会に(汗。

とにかく、原子力発電と言えど、仕組みは火力とあんまり変わらないことがわかっていただければありがたいです。


4) 放射線は目に見えないから安全対策はちゃんとやってるの?
 これについてはきちんとした法則と実測データがあり、しっかり安全を保障していますので大丈夫です。



…簡単すぎだろうか(爆